2009年5月 近況(2009年06月13日)
今年は初夏の気持ちよい季節があっという間に過ぎ、梅雨になりました。
大阪と比べても東京はからっとしていて、春から初夏の季節がとても過ごしやすいのですが、そんな時に限って、大学は年度始まりの慌ただしい時期です。味わう間もなく通り越しました。
最近の情況です。
■大学業務
学内情報サービス「東大ナビ」の登録者が3500人を超えました。年度始めに、新入生キャンペーンをした効果が現れた形です。ご協力頂いたみなさんに感謝。
当初、東大ナビは大学を「諦めていない」学生さんをターゲットにしていましたが、規模にあわせ、サービスもコンテンツも見直しの時期に差し掛かっています。考え続ける必要がありますね。
■研究業務
5月中旬に、高等教育の初任者不安の解消を目指した支援システム「T2S(Talking Teachers Society)」の学会発表をし、各専門の方から、貴重なご意見を頂きました。
今後、フィールドを徳島大学とし、同大学の香川先生・田中先生の協力を仰ぎながら、システム開発と実践への準備を進めていくスケジュールです。
加えて、ナラティヴ・コーチングの分野で大変著名な加藤雅則さんにもご助言を頂きつつ、作業を進めています。
■そのほか
先日、長々と維持してきた旧い車を手放しました(泣)。これも、夏以降、諸処計画していることへの準備です。これについてはまた追々。

最近、疲れがたまってきたので、早めに帰宅するようにしています。この時期でも、7時頃にはもう暗くなるんですね。関西だと、夏至の頃は8時前まで明るいのですが。その代わり日が昇るのは早い。距離を感じます。そろそろ夏です、思い出しました。
2009年4月 近況(2009年04月30日)
4月も下旬になって、すっかり暖かくなりました。今日も最高気温は20度強。ジャケットを着て歩くと、汗をかきます。
今月は慌ただしい日々でした。毎週末に出張、前後の予定もみっちり、手帳は真っ黒。年度始めにしても、この慌ただしさは特別です。ゆっくり先々を考えたいときに限って余裕が持てず、その逆も真です。とにかく追いまくられて過ごしました。

相変わらずネットブックを使い続けていますが、なぜかディスプレイの外部出力の昨日が安定しません。仕事でプロジェクタに画面を出すことが多いので、大事な打ち合わせにトラブルが起きると問題です。その他は何かと気に入っているのですが、画竜点晴を欠く、とはこのことで困ります。
また、これはネットブック自体の不具合ではありませんが、作業データの扱いも問題です。本体にデータが入りきらないので、仕事用のデータは携帯用のハードディスクで持ち運んでいます。だが本体は小さくても結局、作業をするにはハードディスクをケーブルでつながなくてはなりません。
ネットワーク上にデータを置こうか、とも思いましたが、セキュリティはともかくレスポンスが下がるので、踏み切れないでいます。世間ではクラウドコンピューティングがもてはやされてますが、何だかんだ言ってデータはまとめて携帯したいよね、と大容量ドライブを搭載したノートPCを持ち歩いてしまう気持ちも、なんだか納得がいく今日この頃です。
ネットブック(2009年04月10日)
暖かい日が続いています。この前、仕事場の学生スタッフに、所属している研究室の助教さんの話を聞いていたとき、「その人は何歳くらい?」と尋ねると、「重田さんより若くて35、6歳位だと思いますけど」との答え。20代の頃は年上に見られたかったものでしたが、その時が訪れると案外喜ばしくないものだと知った、貴重な経験。

最近物書きに、いわゆる「ネットブック」を使っています。キーボードの小ささと配列にさえ慣れれば、持ち歩きやすくて便利です。MacBook Airのような薄型PCと比べて、フットプリントが狭いため膝の上で安定しませんが、カバンに本やお弁当を入れたとき、収まりがよくて助かります。
私は画面が小さい方が、なぜか物書きに集中できます。その理由はよくわかりませんが、視野が狭まることに関係があるのでしょう。
ウサギとカメ、さあどっち?(2009年04月09日)
おととい、情報学環・中原研究室の学生さんの花見に顔を出しました。桜はちょうど散り頃で、足下にも頭の上にもコップの中までも、花びらが溢れていました。今年は咲き頃と散り頃、両方の桜を堪能できた、ちょっと幸運な年になりました。

みなさんはAcademic Earthをご存じですか。最近話題の、MITやYale大など、米国の様々な大学の講義ビデオを視聴できるポータルサイトです。
TechCrunch Japan -- Academic Earthは教育界のHuluを目指す
http://jp.techcrunch.com/archives/20090324academic-earth-is-the-hulu-for-education/
上記をご覧になって、こう思われる方おられるでしょう。ほら見ろ。アメリカでは大学の垣根を越えて、講義映像を、全世界に無償で配信している。それに比べ日本の大学は何をやっているんだ。こんなお叱りはもっともです。大学で教育コンテンツに携わる末端の立場として、多いに考えさせられます。以下、言い訳に片足突っ込んでいますが。
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東京大学では東大TVやTodai Podcasts、UT OpenCourseWareを経由して、教育コンテンツを無償で公開しています。国内の少なくない大学でも、同様のポータルサイトが走っていますが、サイトごとにインタフェースも動画のフォーマットもまちまちです。
それには理由があります。まず、各大学が持っているリソースとインフラの違いです。実はこのような活動は、各大学でほぼボランティアか、もしくは非常に限られたリソースで進められています。またストリーミングサーバなど、各校が既に持ち合わせているものを活用したいため、Flashなど比較的新しいフォーマットには、すぐに対応できません。それなりの負荷分散を想定するため、初期投資もある程度求められるのでなおさらです。
もう一つは著作権の問題です。例えば東京大学では、コンテンツの二次利用に制限を設けており、東大TVではそのポータルを通じての利用のみ許可しています。この範囲を広げる可能性は将来的にゼロではありませんが、現状コンテンツを提供していただいている各教員との同意事項を見直すことになるので、時間が必要です。また、より幅広い二次利用条件を、多方面の著作権者の方々に同意頂けるかは未知数です。
そして、日本から教育コンテンツを世界に発信するとき、言語の問題は何より障壁です。日本語で話された講義が海外で使われるためには、英語に吹き替えるか字幕を入れなくてはなりません。UT OpenCourseWareではシラバスや資料の英語版を用意しています(これも費用がかかります)。ですが吹き替えや字幕入れは、比較にならないくらい重い作業です。
Academic Earthは米国のベンチャーのようです。短期間で資金やコンテンツを集め、スピードをもって形にする能力と情熱には脱帽します。しかし、大学が社会に向けて活動するからこそ、より持続的なシステムでもって、継続的に取り組む社会的な義務があります。
コンテンツサプライヤーには、ウサギの仲間とカメの仲間がいます。間違いなくこちらはカメ側でしょう。しかしカメだからこそ、なし得ることもあると信じています。
なじまないのも有意義(2009年04月07日)
今日は朝から花粉が多いのか、鼻がむずむずします。東京に出てきてから、私も嫁さんも花粉症がひどくなったので、先月に空気清浄機を買いました。思うに花粉の差だけでなく、関西と比べて空気が乾燥していて、部屋の中でも花粉が舞いやすいのではと思い、加湿機能付きを選びました。おかげで最近、症状も多少ましになったようです。加湿機能は常にONなので、シーズンが終わらないうちに、加湿機能を切って比較実験をしてみましょう(嫁さんは反対でしょうが)

私の友人の仕事場に出入りしている学生さんから、興味深い話を聞きました。彼女は建築家を目指しているのですが、そのきっかけは高校時代にあったそうです。その高校はいわゆるSSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)で、遺伝子ゲノムをひたすら解析する理科の授業を受けていました。彼女はその経験から、「もっと身近で分かりやすく、世の役に立つ仕事をしたい」と感じ、建築を志すようになったと話していました。
彼女はSSHでの学びは無駄ではなかった、と考えています。確かに、その高校で生物学者になる道は選びませんでしたが、それを通して彼女は彼女の「好み」を意識しました。授業そのものは、今の彼女の目標に直接役立っていないかもしれません。しかしその経験から、彼女は自分の方向性を見いだしたのです。
もしあなたが、今いる環境は「自分の場所」ではないと感じ、別の道を選ぼうとしているとしても、その経験は、そこに長く居続けたいと思っている人にとってと同じくらい、意味があるのかもしれません。それは決して時間の浪費ではなく、進む道を探すための一つのプロセスだったとも言えます。やりなおすことは、いつからだってできるのですから。