移転のお知らせ(2010年04月26日)
本ブログは以下のURLに移転しました。
The Shigeta Way:新サイト
http://shige.jamsquare.org/
こちら(http://jamsquare.org/shige/)は5月以降に閲覧できなくなる予定です。今後はお手数ですが、http://shige.jamsquare.org/にお越し下さい。
重田勝介
投稿者 jamsquare : 18:55 | トラックバック| Permalink
帰国:「@Cal」これで終わり(2010年03月18日)
3月第一週は米国での研究の総仕上げでした。
火曜日と水曜日に、ETSの創設に関わった方3人にインタビュー。
水曜日には机をもらったRoom 5のみなさんとお別れのランチ。
木曜日はETSのみなさんとちょっとしたお別れ会。午後にはwebcast.Berkeleyの担当者のBenさんとコーヒーを飲みながら話をする。今後いろいろとコラボレーションできればいいねと話をする。
木曜日の夜中にレポートを書き上げ、最終日の金曜日にはディレクターに提出、いろいろと話をする。午後にはYWCAで英語の先生と最後のレッスン。といった感じでバタバタと終わりの時間を迎え、帰宅。
それから週末・3月の第2週にかけて、アパートの片付け・引越し、日本への移動、日本の新居の引越しを慌ただしくこなし、今週から職場に復帰しました。
これで「@Cal」もおしまい。ちょうどエントリー数が50となり、キリもよくなりました。ミッション達成率は70%程度、あとは向こうで書いたレポートのフルヴァージョンを書く予定。
今は東大での仕事と東京の新居の片付けに追われていますが、まずは滞在が無事すんで一安心。日米双方でお世話になった、ご支援頂いた方々、本当にありがとうございました。
カテゴリ「海外研究に向けて」はもう少しエントリーを増やす予定。(忘れないうちに)
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3/18 追記
「達成度90%」はさすがに高すぎるので修正。70%くらいだろうか。
・研究者の人脈は思うほど広げられなかったので、40%中10%減。
・書き上げたレポートがフルバージョンではなかったので、30%中10%減。
・英語力にやはり不安が残ったので、これも30%中10%減。
精一杯頑張った気はしますが、冷静になり振り返るとなかなか難しかったなぁというのが実感です。
投稿者 jamsquare : 00:40 | トラックバック| Permalink
あと二週間:形からでなく、原理から学ぶ(2010年02月21日)
帰国まであと二週間となりました、早いものです。最近は引越しの準備、研究の仕上げを進めています。今月は学会に参加したほかは、私のいるETSに関する資料整理、スタッフや元ディレクターへのインタビューに追われています。予定ではあと2回インタビューがあり、そのあと原稿が書き上がれば、滞在も終わりです。
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今日はこちらで知り合いになった方のラボを訪ねました。彼女はターシャさんといい、UCBでバイオメカニクス、その中でも昆虫の歩行の研究をしています。まだ二十代前半ですが、既に研究者として独り立ちをしている大変優秀な方です。
ラボのWebSite:Poly-PEDAL
http://polypedal.berkeley.edu/cgi-bin/twiki/view/PolyPEDAL/WebHome
そこで昆虫の動きや筋肉(!)を計測する機材を見ながら研究の話を聞いたのですが、そこに昆虫のロボットがありました。最近は研究成果を活用して、災害援助や人名救出を人の代わりに行うロボットが企業や軍により開発されているそうです。ロボットの写真を、その働きをまねた昆虫と並べたポスターを見ていると、二つの足の数は多少似ているものの、足の構造や動かし方が全く違うことに気がつきました。
不思議に思い理由を尋ねてみると、昆虫の歩行をロボットに当てはめるとき、形状を真似るのではなく、彼らの歩行する仕組みをモデル化し適用させるのだそうです。というのも、昆虫とロボットでは足の数こそ同じでも、体を構成し、それを動かす素材が全く違います。加えてロボットの場合は、目的に応じた環境(走行路面など)に最適化したり、カメラや救急箱など機材を載せることもありますから、昆虫の仕組みをそのまま当てはめてもいいロボットができないとのことでした。一部の企業では形を完全に真似て原理を理解しようとしなかったりもするそうですが。
この話は私にとって、とても励まされるものでした。私はUCBで、大学コミュニティのEducational Technology(「教育工学」とは訳しづらい)利活用を包括的に支えるETSという組織に魅了されました。そして私はいま、その組織の形やシステムを知るだけでなく、それがいつ、なぜ、どのような理由で、何を目指して作られたのかを明らかにすることに焦点を当てています。それは、仮にここで知り得たことをどこかで役立てるとき、形や機能だけをまねるのではなく、その原理やモデル、それが作られた背景を知ることで、異なる環境、新しい状況により意味のある形で適用することができるはずだ、と信じているからです。
違う場所でも、同じようなことが言える。そんな嬉しい体験をした一日でした。休日にも関わらずラボを案内してくれたターシャさん、ありがとうございました。
投稿者 jamsquare : 22:29 | トラックバック| Permalink
海外研究へ向けて:お金の使い方(2010年02月10日)
私がこちらでなかなか慣れなかったのは、お金の使い方です。毎日何らかの形でお金の出入りがありますが、いろいろと仕組みが異なります。私の限られた経験から書きますので、不正確な点もあるかもしれません、ご了承下さい。もし間違いなどあれば、教えて頂けますと助かります。
まず最初に、現地で銀行口座を作ります。私が使ったのはBank of Americaです。最近米国では大手銀行ではなくコミュニティバンクを選ぶことがちょっとしたブームになっているようですが、私はATMの多さなど、利便性を考えて大手にしました。ちなみに他社のATMでも手数料(3ドル程度)を支払えば、お金の出し入れは可能です。
銀行口座を作ると、たいていクレジット機能のついたデビットカードが付帯されます。普段の買い物はこれで全て足ります。私は普段20ドル前後しか現金を持ち歩いていません。人とご飯を食べる時など現金が必要な時に限り、ATMからお金を引き出して持ち歩いています。
買い物をするとき、「Credit or Debit?」と聞かれます。私は大抵Debitで払っていますが、Creditでの支払いしか受け付けないお店もあります。支払いの時は、大抵カード専用のパッドが置いてありますからそれを使います。その時、「Cash Backしますか?」と聞かれますが、これは(どうやら)支払の時に同時にお金を口座から引き出し、レジで受け取れるというサービスのようです。私は使ったことはありませんが、使いようによっては便利かもしれません。
このデビットカードにはVISAなどのクレジット機能がついてくるので、こちらでクレジットカードを作る必要は(短期滞在なら)特にないかもしれません。私の友人から、クレジットカードを作ろうとしたけれど審査が通らなかった、との話も聞きました(私と同じJ-1ビザ)。
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日本とのお金のやりとりですが、Bank of Americaの場合、送金に数千円の手数料がかかります。日本での収入や貯金を使いたいときに便利なのが、Moneykitグローバルです。
MONEYKitグローバル|金融商品|MONEYKit - ソニー銀行
http://moneykit.net/visitor/mkgl/index.html
詳しくは上記HPを見て頂きたいのですが、要はソニー銀行の中にドル建て口座を開くと、その預金を海外で引き出して使うことができます。また提供される「Moneykitグローバル・キャッシュカード」を、デビットカードとして買い物に使うことも可能です(但し使えないお店もあります)。
円ドル交換のレートも比較的お得なので、海外に滞在される場合、事前に用意されると便利かもしれません。申し込みからカード受け取りまで数週間かかりますので、早めに手続きをされることをおすすめします。
投稿者 jamsquare : 15:23 | トラックバック| Permalink
iPad発表:私はそれには乗らない(もちろん買いますけど…)(2010年01月27日)
Apple iPadが発表された。
Apple - iPad - The best way to experience the web, email, & photos
http://www.apple.com/ipad/
UStreamでプレゼンを見たが、最初「なんか枠の大きいフォトビューアみたいだな」と思ったものの、最後には完全に「やられました」。来年の今頃はMacBook+iPhone+iPadの三点セットを鞄に入れ、嬉しそうに都内を動き回っていることだろう。
しかしながら同時に、この「現実歪曲空間」かもしれない状況に酔ってばかりもいられないと、我が身を律している。Appleの描いた「デジタルハブ戦略」に乗っているだけで本当にいいのかと、自分自身へ問いかけている。
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今回、AppleはiPadと共に、iTunes Storeの書籍版とも言える「iBook Store」を立ち上げた。Appleはこれで、音楽・ビデオ・書籍など生活をとりまくあらゆる「コンテンツ」を供するシステムを手に入れたことになる。
本務地の大学において、私はその「コンテンツ」を作ることを一つの仕事としている。それは例えば講義映像のビデオコンテンツであるが、その映像はPCでもMacでも、スマートフォンであっても別け隔てなく見れる。仮にコンテンツを「料理」とすれば、ハードウェアは料理を供する「器」にしか過ぎない。ところが、人は器に魅力を感じて料理を食するということがコンテンツの世界では起こりうる。「この映像、iPodでも見れないんですか?」という問いをこれまで何度も聞いてきた。
そして数ある器の中に、明らかに一つ優れた器がある時、その器に合わせた料理を優先的に供することとなる。例えば多くのiPadを大学で使うようになれば、iPadに最適化されたビデオ映像や、iPad上で動作するアプリケーションが欲しくなるだろう。iPadの解像度はXGA(1024x768)である、となると少なくとも720pの講義映像を見れるようにしたいね、となる。Appleはコンテンツを扱うにあたり、ハードウェアの役割がいかに大事かということをよく分かっている。
加えて、その「器」に使い勝手のよい流通インフラが加われば、コンテンツホルダーはそのインフラに載せられるコンテンツを用意した方が、使い勝手もいいし互いにとって利益がある。佐々木俊尚さんが「2011年新聞・テレビ消滅」で述べられた「コンテンツ-コンテナ-コンベヤ」の三層構造のうち、「コンテナーコンベヤ(+ビューア)」はAppleのものならば、コンテンツ供給側はそのフローに乗る、というのが合理的な判断だ。
「器」を制するものが「料理」を制する、という妙な現象がコンテンツの世界では起こりうるのである。
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私はもう今からiPadがとっても欲しくてたまらない(笑
Jobsのプレゼンも最高だったし(ゲームの話を最初に持ってきたのは作戦勝ちだった)、何なら米国で一足先に手に入れて嬉しそうに持ち歩きたい(KALSや福武ホールで見せびらかす等の活動を含む)。
しかし、だからと言って、私は大学からコンテンツを送り出している一人として、従順にAppleの絵に乗ることばかりをよしとは考えていない。
これからの大学は単に知識や技術を伝達するだけでなく、その後の人生においても再利用可能な、教えられた・学んだ「経験」をもたらす場所になるだろう。器は外から買えばいいという考え方もあるだろうが、講義映像をスライドと入れ替わり立ち代わり見る、今の形が最適とは思えない。例えば、両方が十分な解像度で並列に表示出来るディスプレイとか、アノテーションを加えられる入力デバイスとか、「器」の部分でできることはまだまだたくさんある。OLPCを見るがいい、大学でハードウェアを創り出す、というのは消して夢物語ではない。
もうAppleは昔のApple Computerではない。いい器を選ぶことは料理人として必須だが、器から考えたっていいだろう。材料の仕入先からレストランの設計、お客様の口に届くまでトータルでデザインしたいというのが、料理人の「心」である。